今日はこのへんで

プログラミングやプロダクト開発について。もしくはただの雑記。

ロボアドバイザーってどうなの?と思って素人なりに検討した

一ヶ月くらい前に、使っているSBI証券でWealthNaviの提供が開始されたので、とりあえず口座の申し込みをした。

http://www.sbigroup.co.jp/news/pr/2017/0131_10561.html

あとは入金するだけではあるんだけど、実際こうしたロボアドバイザーで資産運用するのはどうなのだろうと立ち止まって考えてみた。

先に言っておくのですが、情報の正確性については一切保証しませんし、この記事を含むサイト上の情報を用いて行う判断について責任を負うものではありません。

ロボアドバイザーの特徴

最近は証券会社各社がそれぞれ、ロボアドバイザーのサービスを出している。有名なのはTHEOWealthNaviなんかだと思うけど、基本的に、両者ともグローバルETFを中心に、資産クラスを分散しながら投資を行うことに違いはない。ポートフォリオの配分を自動的に変更(リバランス)し、リスク管理を行うことが、ロボアドバイザーとしての最大の特徴だ。

WealthNaviのホワイトペーパーから引用すると、WealthNaviでは投資対象のETFを純資産総額や流動性から選定し、2016年10月時点では株式や債権やREIT、コモディティを含む10種のETFに投資を行っている。

f:id:Kechol:20170308001237p:plain

https://www.wealthnavi.com/image/WealthNavi_WhitePaper.pdf

THEOもコモディティやREITを含めた40種類のETFに投資を行うということだが、ETF銘柄はサイトに公開されている。

https://theo.blue/portfolio

様々なロボアドバイザーが存在するけれど、1. 個人がどのようにポートフォリオを構成するか、2. 各ロボアドバイザーのリバランス機能がどれだけ賢くリスクを回避できるか、3. 信託にかかる手数料はいくらか、というのがポイントになるように思う。

どのようにポートフォリオを構成するべきか

リスクとポートフォリオ

どのようにポートフォリオを構成するかは、自分がどれだけリスクを取ってリターンを求めるかによる。

WealthNaviのホワイトペーパーからさらに引用すると、リスクの許容度に応じてポートフォリオの配分を変える例がある。リスクの許容度が上がるにつれ、リターンの分散が少なく、リスクの少ない国債の比率が少なくなり、逆に比較的リスクの高い不動産や株式の割合が高くなってくる。

f:id:Kechol:20170308001340p:plain

このグラフでは、リスク許容度が4程度だと、年率5%程度の期待リターンになるようだ。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のポートフォリオ

巨額の資産について、長期的な運用を行うGPIFのポートフォリオを参考までに参照してみると、平成28年の第3四半期は以下のようだった。

f:id:Kechol:20170308001354p:plain:w400

平成28年度の収益実績は第三四半期だけでみると8%近いが、第一四半期は元本割れとなっている。別表に内訳があるが、収益の増減はやっぱり株式の貢献が大きい。GPIF設立後の通算でみると、収益は年率3%程度のようなので、リスクの低い債権の比率が多い分、長期的にみると期待リターンは低くなるというのは理にかなっている。

f:id:Kechol:20170308001404p:plain

http://www.gpif.go.jp/operation/state/pdf/h28_q3.pdf

リバランスはどれだけ賢いか

リバランスに期待しすぎてはいけない

各ロボアドバイザーのりバランス機能は、リスクの管理とより期待リターン向上のためにある。

THEOのサイト上の例によると、各資産の時価評価額を1ヶ月ごとに見直し、ポートフォリオの配分比率を調整するようだ。

グロース40% : インカム40% : インフレ20% のポートフォリオを構築した場合でも、1ヶ月後にはグロースが値上がりし、インカムが値下がりして、時価評価額ベースのポートフォリオの配分が グロース45% : インカム35% : インフレ20% になっているかも知れません。グロースのリスクはインカムよりも高いため、この状態は、当初の想定よりも高いリスクをとっていることになります。 そこで、余分な5%分のグロースを売却し、不足している5%分のインカムを購入することで、ポートフォリオの配分をグロース40% : インカム40% : インフレ20% に戻すのが資産運用方針のリバランスです。

https://theo.blue/automation

そして、実際にどれくらいの効果になるかがざっくりしたグラフで出ている。

f:id:Kechol:20170308001417p:plain:w400

このグラフを見る限りは、リバランスがあったとしても、元本割れするときは元本割れするし、10%も期待リターンが上がったりはしないということだ。それでも、リバランスなしよりは数%良い運用成績を残せそうではある。

WealthNaviのDeTAX(デタックス)

WealthNaviは、DeTAXという独自の機能を持っており、税制度を利用して最終的な利益を向上させることができる。

自動最適化 – よくあるご質問 | WealthNavi

配当やリバランスなどによって生じる税負担が一定額を超えた場合に、お客様のポートフォリオ組入銘柄の中に含み損がある銘柄があれば、その銘柄を一旦売却しすぐに買い戻すことによって損を実現し、益と相殺することでその年の税負担を軽減します。

リバランスによる売買益+分配金の税負担が2万円以上を目安として自動的にDeTAXが行われます。

日本だと株式の譲渡益には20%程度(所得税15%、住民税5%と復興特別税)の税金がかかるので、例えば全体で10万円の含み益が出ている場合に、2万円の含み損のある銘柄を一瞬で売買し、全体で8万円の含み益とすることで税負担を減らす(この場合だと10万円の税負担2万円が目減りして1.6万円の課税となり、実質4千円の利益となる)ということだと思われる。

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1463.htm

信託にかかる手数料はいくらか

ロボアドバイザーの手数料は高い?

現在の手数料を見ると、THEOの信託手数料は1%、WealthNaviは3000万円までは1%、3000万円を超える部分は0.5%であり、どちらも売買手数料、出入金手数料、為替手数料は必要ない。

この信託手数料1%が普通にETFを買う場合と比べて高いのか低いのかが問題になる。

例えばWealthNaviの投資先ETFの一つであるバンガード・トータルストックマーケットETF(VTI)だと、経費率は0.05%ととても低い。

https://www.vanguardjapan.co.jp/docs/FS_VTI_JP.pdf

また、国内ファンドの投資信託でも、例えば人気銘柄のニッセイ外国株式インデックスファンドなどは、信託報酬が0.216%以内となっており、換金手数料もかからない。

https://site0.sbisec.co.jp/marble/fund/detail/achievement.do?Param6=12931113C

平成27年度の金融レポートによると、アメリカの銘柄では平均の信託報酬は安く、販売手数料と合わせても1%未満に収まるようだ。

f:id:Kechol:20170308001443p:plain:w300

http://www.fsa.go.jp/news/28/20160915-4/02.pdf

もちろん実際にはここに為替手数料などがかかってくるので、単純比較はできないけれど、ロボアドバイザーの手数料1%にはそれなりに運用コストがのっていると考えても良さそう。

NISAと税金

手数料とともに、考えるべきなのが税金だ。WealthNaviのようなロボアドバイザーは、適宜リバランスを行うせいでNISAの利用ができないことを念頭におく必要がある。

NISAのご利用はできません。 当社のサービスは最低投資額を設定させていただいていること、年2回のリバランスが実施されることの2点から、年間累計の買い付け金額がNISAで上限となっている120万円を超えることが多いと想定されるためです。

NISAの利用はできますか? – よくあるご質問

NISAというのは、上場株式、投資信託への投資に対する配当・譲渡益について、年間120万円までの非課税枠を設ける制度。上記のように、日本では譲渡益・配当について20%程度の課税がなされるので、10万円の利益は通常8万円しか手元に残らないが、NISA枠での譲渡益であれば10万円がそのまま手元に残る。

NISA制度の概要 | 政府広報オンライン

新しい投資優遇制度「NISA(ニーサ)」がスタート!将来に向けた資産形成を考えるきっかけに:政府広報オンライン

結局自分はどうしようと思うか

投資資金が少ない自分にとって、NISAの非課税投資枠の魅力は、ロボアドバイザーの機能を補って余りあると思う。また、自分は余剰資金で投資を行うため、なるべくリスクを許容して株式の比率を多くとりつつ投資をしたいとも感じる。なので、個人的な結論としてはドルコスト平均法などの運用手法を守りつつ、ロボアドバイザーの投資対象にあるような先進国株のETFを中心に積立投資していこうかなと思う。

年間120万円以下しか投資を行わないような人にとっては、ロボアドバイザーを使わず、NISAを活用しつつETFに投資して長期運用するのが正解のような気がするし、逆に、大きな資産(退職金とか)についてなるべくリスクを抑えて運用したい場合は、ロボアドバイザーは良い選択肢かもしれない。(個人的な感想であり投資を勧誘するものではありません。また、私は判断の一切に責任を負いません。)


まぁ20代のころから投資信託するってのもつまらない話なので、ほんとはもっと自分に投資していくのがいいんでしょう。